2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
言葉の快楽、文学と官能について考えようと思い立ち、まず脳裏に浮かんだのは谷崎潤一郎のことであった。私は某大学の授業で1920年代から40年代の文学を読む、というグループディスカッションを中心とした授業をやっているのだが、その柱に置いているのが彼…
言葉は、ひとつの快楽である。読む快楽がある。書く快楽がある。私は言葉に欲情する。 そんなことに気づいてから、実はずっと、自分は、言葉の持つ官能性を追い続けてきたような気がした。たとえばここに、永田守弘の『官能小説の奥義』(2007)という本があ…